不思議のるつぼ

アドココはづき日誌

振り子のように

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4歳の頃だったと思う。

母のお友達夫婦の家に、お正月に遊びに行った時のことだった。

母と友達夫婦はお節をつまみながらお酒を飲んでおしゃべりをしていた。

私はいつものように一人で遊んでいた。

 

みんな酔っ払ってきた頃に、夫婦のうちのおじさんの方が

はづきちゃんはかわいいなあ、と言って追いかけてきたので逃げた。

子どもが嫌がって逃げると、大人はなぜか喜んでいると勘違いして追いかけてくる。

お酒臭いおじさんが近づいてくるのが本当に嫌だっただけなのに。

 

いや〜と言って逃げているのに、おじさんは、待て待て〜と追いかけてくる。

本当に嫌なのに、全然わかってない。

可愛いからキスしちゃお〜とか言ってて

マジで怖くて逃げてたのに

お母さんもお友達も「やめなさいよ〜」とだけ言っておしゃべりしている。

 

私はついに泣き出した「ヤダ〜」と叫びながら逃げた

なのにおじさんは、しつこい。酔っ払っている大人って、しつこい。

私は、こたつの中に隠れた。

おじさんは、みつけたぞ〜と言って入ってきてつかまえられて

酒臭い顔を押し付けてきて超気持ち悪い

「はづきちゃんのファーストキッスおじさんもーらった」

 

私、ギャン泣き。

大人たちはなぜか笑ったりやめなさいよとか言ったりして全然わたしが泣いてるこの深刻さを

受け止めてくれる気配なし。

 

私は絶望した。

 

かわいいって、ダメだ。

かわいいって、弱い。

 

かわいいって、嫌なことされる。

かわいいって、なめられる。

かわいいって、襲われる。

 

私は自分の中の「かわいい」を封印した。

生き延びるのに、圧倒的に不利だと確信したからだった。

 

自分が「かわいい」にならないように、必死で抵抗した。

 

「かわいい」だって本当は好きだった。

バレエの時に着るチュチュやシューズの淡いベビーピンク

フワフワしていたり、ひらひらしていたりする、儚い気配の服

 

だけど、ダメだ。

かわいい、は不利だから。

 

代わりに「かっこいい」を採用した。

これは、強そうだ。

なめられないためには、かっこいい、が有利。

 

だけど葛藤する。本当は、かわいい、も好きだから。

 

そうして40年近く生きてやっと3年前くらいに

安全安心の中で「かわいい」と言われるようになったことで

やっと、自分の中の「かわいい」も「かわいいへの憧れ」も封印が解かれた。

 

やたらピンクのものばかり買って、身につけたり

無意識にフリフリした服や、フワフワするような服を買って

髪の毛を人生最長の長さまで伸ばしたりして

かわいい、を満喫した。

かわいい私、大好き

っていう気持ちに、浸った。

 

それからやっと、おもむろに、髪をバッサリと切り

髪質なんて捨ててキシキシになるまでブリーチして好きな色に染めてもらって

好きなデザインの服を着ている。

 

かわいいへの飢えが治まったから

やっと、自分に戻れた気がする。

 

私は、本当は、かわいいも、かっこいいも、どっちも好きだった。

 

今はすこし、かっこいい寄りの気持ちになっているのは

かわいいに寄っていた時期がわりとあったからだと思う。

 

こうして、振り子が行ったり来たりするみたいにしてしか

私は、私でいられないのだ。

 

そんなに最初から、真ん中を歩けない。

 

自分の本当って、そうやって感じ続けながら

振り子が行ったり来たりしながら

すこしずつ、真ん中のほうにいられる時間が長くなっていくことだと思う。

 

おかえり、かわいい私。

 

おかえり、かっこいい私。

 

ただいま、ただの、なんでもない、私。

 

ただいま、ただの、すばらしい、私。

 

今日もチャネリングはお休みしました。

もう少し時間が必要みたいです。

 

あなたの振り子がちゃんと揺れることを許されますように。

2022/2/16/Wed